-海苔の豆知識- |
1.海苔の大きさと単位 |
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海苔の単位は、紙状の海苔で10枚を1つの単位として、1帖(10枚)、2帖(20枚)、3帖(30枚)と呼ばれ、業界でよく使われます。
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2.焼海苔の栄養成分 |
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成 分 |
含有量(焼海苔100g当り) |
エネルギー |
188kcal |
たんぱく質 |
41.4g |
脂質 |
3.7g |
炭水化物 |
44.3g |
ナトリウム |
530mg |
食塩相当量 |
1.3g |
ビ タ ミ ン |
ビタミンA |
レチノール当量 |
4600μg |
カロテン |
27000μg |
ビタミンB1 |
0.69mg |
ビタミンB2 |
2.33mg |
ビタミンC |
210mg |
ミ ネ ラ ル |
鉄 |
11.4mg |
亜鉛 |
3.6mg |
カルシウム |
280mg |
ヨウ素 |
― |
他 |
EPA |
― |
タウリン |
― |
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海苔の中に、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンCなどのビタミン類が多く含まれています。全型1枚の海苔で卵(大)1個、牛乳350㏄、にんじん10g相当のビタミンAが摂取できます。ビタミンCは肌の張りを保ち、シミや小ジワを防ぎ、ウイルスや細菌に対する抵抗力を高め、風邪や感染症を予防し、ストレスを和らげる効果があります。全型5枚分の海苔はレモン果汁1個分に相当するといわれています。
また、海苔の中に含まれる、鉄、亜鉛、カルシウム、ヨウ素の含有量も高いです。全型1枚の海苔で牛レバー10g、ゆでほうれん草20g、牛乳10㏄、しらす干し小さじ1杯分などに相当する鉄分とカルシウムを摂取することができます。カルシウムは骨や歯を形成する役目を果たします。ストレス解消、筋肉疲労の回復にも重要な栄養素です。
そのほか、血管拡張や血小板が固まるのを防ぎ、血中のコレステロール量を下げる効果があるEPAやタウリンも含まれています。
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3.海苔の見分け方 |
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良い海苔の基準 |
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つくり |
・厚すぎず、薄すぎず、抄きムラがないもの
・穴があいていなく、破れ、縮みがないもの |
色 |
・緑 色(クロロフィル)
・黄橙色(カロチノイド)
・鮮紅色(フィコエリスリン)
・紫青色(フィコシアニン) |
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これらの色素量が多ければ真っ黒の海苔に見え、
海苔の色は、非常に良いということになります。 |
艶 |
表面が滑らかなものほど、強く光って見えます
老化した海苔や鮮度の低下した海苔では良い艶はでません |
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おいしい海苔の基準 |
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香り |
焼く前の生海苔の香りは、磯の香りである硫黄化合物・揮発性有機酸等が関係しています。生海苔を焙って焼くと、アミノ酸と糖から加熱によってできる化合物が香りの成分として関与します。つまり旨みの主成分であるアミノ酸は海苔の味にも関係するので、香りの良い海苔はおいしい海苔ということになります。 |
葉質 |
風味豊かな海苔でも歯切れが悪く、硬い海苔であれば、海苔の中に含まれている旨味成分が溶け出しにくいので、おいしさが十分に感じられません。 |
味 |
海苔を食べておいしいと感じられるのは、海苔の中に含まれている成分、アミノ酸核酸・塩分が複雑に関係しています。 |
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4.海苔の主な産地とその特徴 |
海苔の主な産地は、瀬戸内海、有明海、三河湾などで、いずれも内海と湾内です。
波が穏やかであり、河川から運ばれる有機物も豊かな事がのり養殖の好条件です。
海苔は漁場環境によって大きく左右され、産地別・養殖方法別にそれぞれ特徴があります。
*あくまで目安ですが、ご家庭での用途を紹介致します |
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用 途 |
有明産 |
千葉県産 |
瀬戸内産 |
用 途 |
有明産 |
千葉県産 |
瀬戸内産 |
おにぎり
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○ |
○ |
きざみのり
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○ |
○ |
手巻き寿司
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○ |
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味付のり
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○ |
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太巻き寿司
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○ |
○ |
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5.海苔の一生 |
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海苔は夏が衰退期 |
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陸上の植物は春に芽を出し、夏に向けて生長、冬季に向けてピークに達して冬枯れ状態になるというのがほとんどですが、これに対し、海の中では逆です。
夏が衰退期で冬春が繁茂期となり、海苔の場合も水温が下がるにつれて生長します。 |
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春 |
3月 |
・原藻中に造卵器と造精器ができ、造精器より精子が放出され、 そして、造卵器は受精し、後に果胞子として原藻から遊離する。
・果胞子は、貝殻に付着し、内層に侵入して糸状体を形成する。 |
4月 |
5月 |
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夏 |
6月 |
・糸状体として成長し、越夏する。
・殻胞子のうを形成し始める。 |
7月 |
8月 |
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秋 |
9月 |
・殻胞子が成長する時期
・殻胞子が成熟して海中に放出され、のり網に付着する。(*採苗)
・殻胞子付着後、発芽し成長して葉体となる。 |
10月 |
11月 |
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冬 |
12月 |
・葉体が大きくなったら収穫され、海苔として製品化される。 |
1月 |
2月 |
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・採苗(種付け)・・9月中旬から10月上旬にかけて行われ、カキ殻から放出される胞子を海苔網に付着させる作業の事.(だいたい水温が23℃以下に降下) |
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